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きものに醤油のシミが付いたら・・・応急処置と注意点について (2015-10-10 16:05:30)
きものをもっと身近に
染太郎です
本日から新たな企画をブログでまとめることにしました。
テーマは「しみ抜き実演&ビフォーアフター」
様々なシミ抜きの事例をもとに応急処置やそのシミの特性などをまとめていきます
■生地の特性を見極め、シミの種類を判断する技術
野口染舗では職人さんとお店のスタッフ、工場のスタッフで定期的に勉強会をしています。
同じ絹の着物でもさまざまな織や染色方法、加工が施されて一枚の着物になります。
職人さんは生地の特性を見極め、シミの種類を判断して処置します。
■早期発見、早期治療が一番、病気の治療と同じなんです。
絹はタンパク質から構成されています。
そのため、シミが付いて時間の経過と共に落ちづらくなっていきます。
そこで、今回は醤油のシミの応急処置としみ抜きの流れを紹介します。
■醤油が付いてしまった時の応急処置
おすすめするのが、ティッシュで吸い取る方法です。
ポケットティッシュなら鞄やバックの中に入っていると思います。
醤油が付着してしまった場所に軽く押して余分な醤油を吸い取ります。
付着してすぐの場合はこの様に吸い取れます。
応急処置はそこまでにしておいてください。
■擦ったり、水を付けることは禁物です。
ここで、擦ったりするとシミを広げてしまったり、スレを起こす原因になります。
絹は摩擦に弱いので特に要注意です。
ここまでの処置をされたら後はご自身では手を加えず悉皆屋さんやしみ抜き屋さんへお願いしてください。
醤油は水溶性のシミになりますので、水溶性のシミの処置をしてシミを落としていきます。
時間が経過と共にシミは落ちずくなってしまうので、気付いたら早めの治療が肝心です。
また予め着物に撥水加工(すこやかガード)を施しておくと水をはじいてくれますので、汚れが付きづらくなり、重症にならなくて済みます。
通気性や風合いも変わりませんので安心です。
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