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イタリア製のコートの染め替え (2020-2-6 17:00:15)
日に日に洋服の染め替えのお問合せが増えてきています。
ブログでは洋服の染め替えのビフォーアフターをより詳しく内容を掲載して少しでも伝わりやすくしていこうと思います。
今回ご紹介する洋服の染め替えは、イタリア製のロングコートです。
生地の素材は
表がウール80%・ポリエステル20%
裏がアセテート65%・レーヨン35%になります。
問題点としては、ウールを染めることはできるのですが、ポリエステルの糸は染まりません。
また、裏地にアセテートが使用されているため生地に負担がかかるので、どのように染まるかは実際に染めてみないとわからない状態でした。
今時期はウール素材のコートを持ち込まれる場合が多いのですが、コートで気を付けなければいけないことは、縮みです。
ウールは基本的に水洗いが不可なものがほとんどがドライ表示になっています。
縮み幅は予測することが出来ませんが基本的に丈は必ず縮むといってよいと思います。
またコートは裏地が付いてあるものがほとんどなので、表地と裏地の縮率の違いからダブりが出てしまいます。
素材によっては溶けてしまったり破けてしまう可能性もあるので高いリスクが生じます。
染め上がりの色は全体がキレイに染まりました。
ボタンには色が入らなかったのでピンクのまま色がそのまま残っていました。
縮率は身丈が5縮まりました。
裏地に関しては小さな小ジワが全体に広がっています。
このようにコートは他の洋服と比べるとリスクが大きいアイテムになります。
ある程度予測できることに関しては染める前に説明させていただきますが染めてみないとわからないものございますのでご了承ください。